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フェレットが我が家にやってきた

フェレットちゃんが一般的に飼われるようになって約30年、現在ではいろいろなフェレット・グッズが出回り、フードも選べるようになりました。以前は、フードはキャットフード、ケージはウサギ用というのが相場でしたが、これらはフェレットちゃんには適していないことがわかりました。

ペットフェレットの先進国アメリカからの最新情報と、当院に来院した約800頭のフェレットちゃんのデータからの知見をわかりやすく解説しましょう。

フェレットちゃんが市民権を得た日

犬・猫・小鳥・ウサギ・ハムスターなどはすでに誰でもが認めるメジャーなペットですが、フェレットちゃんはどうでしょう?お散歩していると、「なにこれ?」というような目で見る人はまだましで、お孫さんに、自信満々に「ハムスターだよー。かわいいねー。」などといっているおじさんもめずらしくないというのが現状です。

しかし、これはフェレットちゃんがメジャーではないという根拠にはなりません。ポルシェをみても「この車何?」と聞く女子高生もたくさんいるだろうしグレイの曲が流れていても「誰の曲だ?さわがしいな。」と思うお父さんもいるでしょう。しかし両方とも超メジャーですよね。

結局は「興味ない」だけの話なのです。アメリカでは今や犬・猫に続く第三のペットとしてさらに人気は高まっていて、犬・猫に負けないようなショー、コンクールが頻繁に行われています。

日本でも、ジャパンフェレット協会(JFA)が設立され、もうメジャーの仲間入りといってもいいでしょう。

本当に適しているフードはどれ?

パッケージに「フェレットフード」と書いてあるフードは数あれど、おすすめできるものは数社です。アメリカからの最新の情報では、すべてのステージにおいてたんぱく質36%以上、脂肪22%以上、繊維分2%以下であるべきだとされていて、これを満たしているフードはたった1社だけです。

しかしながら、フェレットの栄養学自体がまだ発展途上であり、今後さらに研究が重ねられる必要があるので、上記成分に近いもので嗜好性や便の状態などその個体にあったものを選ぶようにしましょう。(牛乳は身体にいいからといって、牛乳を飲むと下痢する人にむりやり飲ませても身体にいいわけがないということ。)

予防医学

現在は、人医療も獣医療も予防医学に重点が置かれています。病気を治すよりも病気にかからないようにするということです。フェレットちゃんの予防医学は、ホームケアとドクターズケアのふたつがあります。

ホームケアは、家庭での日常的な病気予防です。

第一に食事です。適切な栄養なしには健康な身体は保てません。フェレットちゃんは、フェレットフードと新鮮な水だけで十分です。それ以外のものは何であれ大腸炎の原因になる可能性があります。

第2にシャンプーです。過度なシャンプーは皮膚病の原因になることもありますが、健康な被毛を維持するためには適度にシャンプーしましょう。フェレット専用シャンプーで、2週間から1ヶ月間隔で行いましょう。目と耳にはシャンプーが入らないように気をつけてすすぎ残しがないようにしましょう。

ドクターズケアは、獣医師による病気の予防で、ジステンパー予防注射、フィラリア予防薬、ノミ予防、歯石除去などがあります。特に最初のふたつは、あなたのフェレットちゃんのためはもちろんのこと、みんなで力を合わせて恐ろしい伝染病を日本からなくそう!という主旨があります。現在も世界中で恐れられている狂犬病もそうした力で日本から根絶やしました。「外に出さないから予防注射はしなくても…」という人間がいる限り、伝染病はなくなりません。

フェレットによくみられる病気

実はフェレットの腸には盲腸がありません。これは意外と知られていない事実で、動物学的にも珍しいことです。盲腸炎にならなくていいやなんて言っているあなた、この意味がさっぱりわかっていないでしょう。

盲腸は食物中の繊維分を消化する大切な場所です。それがないということは、食物繊維を食べさせてはいけないということ、100%完全な肉食だということです。たとえ少量の野菜・果物でも大腸炎を引き起こす可能性があります。肉食のフェレットちゃんは食べてから排泄まで約2時間という超短時間の消化過程のため、植物食品は腸に大きな負担をかけます。

腸粘膜は非常にデリケートで、はがれやすいので、粘液便や血便がみられたら丸1日以上絶食(水はOK)させ、それでも治らなければすぐに炎症を抑える薬を投与しなければ、脱水症状をおこしてしまいます。

上部気道感染、いわゆる風邪もよくみられますが、くしゃみが3日以上続いたら、フェレットちゃんに適した抗生物質の薬を飲ませます。鼻汁がある場合は注意が必要です。物陰に入ってほこりを吸い込んで悪化する場合があるので、よくなるまではケ-ジで休ませてください。

風邪の原因はほとんどが人からの感染です。人の風邪やインフルエンザが流行る冬場には注意し、風邪を引いている人はできるだけフェレットに近づかないようにしましょう。

副腎腫瘍、膵臓腫瘍は3歳を過ぎると高率で発生するフェレットちゃん独特の病気(他の動物にもあるが少ない)です。

副腎腫瘍は、尾部や、腰部から始まった脱毛が全身に広がったり、メスの陰部が腫れたり、オスでは排尿困難を起こす重大な病気です。

膵臓腫瘍はインスリノーマともいわれ、血糖値が極端に低下(70以下)するため、ぐったりし、ぼーっとするようなしぐさがみられます。よだれや泡を吹いたり、口を手でかきむしったりするような症状が見られる場合もあります。

どちらの病気も進行すると、生命にかかわる重大な病気です。最良の治療法は、手術による摘出手術ですが、症状が軽度の場合は内服薬による治療を行います。どちらにしてもフェレットに精通している獣医師でないと治療は難しいでしょう。

ケージをガリガリやってキバの先っぽがおれる場合がよくありますが、断面をよく見て、歯髄がむき出しになっていたらできるだけ早く詰め物をしてふさがなければなりません。歯髄が露出していると遅かれ早かれ必ず歯髄炎をおこして抜歯しなくてはならなくなります。

フェレットちゃんは、誰にでもなついて、大きな声で鳴かず、散歩もできて、トイレも覚える理想的なペットです。この愛らしい無邪気な天使をあなたの愛で守ってください。

フェレットのインスリノーマ

解説

インスリノーマとは、すい臓に腫瘍ができることで、生命に関わるような低血糖を引き起こす病気で、一般的には中年(3歳)以降に多発します。

すい臓は、血糖値を下げる働きをするインスリンというホルモンを分泌して、常に血糖をコントロールしていますが、そのホルモンが必要以上に分泌されてしまうのがインスリノーマです。逆に分泌がたりなくなる病気が糖尿病です。
フェレットのインスリノーマは、高齢のフェレットに一般的にみられる腫瘍性の病気で、完治は困難ですが、早期に発見できれば手術や内服薬にて一定期間良好に保てます。

通常時血糖値が80mg/dl以下、空腹時血糖値が60mg/dl以下の場合はインスリノーマと診断されます。

症状

一般的な症状は、よだれを流したり、口元を手で掻いたり、ふらつきがみられ、進行すると歩けなくなり、やがては昏睡状態におちいります。しかしそのような症状が現れる前に、よく観察すると、時々ボーっとしたり、視線が宙をさまよう感じが初期症状としてみられますその状態の時は血糖値が低くなっている時ですが、血糖値が上がるとまた自然に元に戻ります。インスリノーマでは通常、食欲や元気は特に変化はありません。
昏睡状態におちいった時は、お湯で薄めたはちみつなどをなめさせて(なめない時は歯茎にすりこむ)至急に血糖値を上げなければ危険です。

治療

内服薬による治療と手術による治療があります。しかしすい臓にできた腫瘍は、悪性のものが多く、どちらの治療も病気を完治するものではありません。しかし、状態を良好に保ち、生命に関わる低血糖を起こさないようにするには、どちらもたいへん有効な治療です。
内服薬による場合は、血糖値を上げるように作用するステロイド剤を1日2回投与して、コントロールしますが、次第に増量が必要となり数ヶ月から1年程度で効果がなくなってしまいます。また薬による副作用(免疫力低下やホルモン異常など)の心配も少なからずあります。ホルモン剤が効果がなくなった場合はDiazixideを併用します。

手術による場合は、すい臓にできた腫瘍を切除することでインスリンの分泌を減らす方法です。早期に実施するほど経過は良好となります。効果は、内服薬よりも持続し、副作用もありませんが、手術に耐えられる体力があるか慎重に検討しなければなりません。
ふたつの治療法はどちらがいいということはありません。フェレットの年齢、体力、病気の重症度などを総合的に考慮して最終的に判断します。

低血糖を予防するために、フードは常に与えて切らさないようにします。糖分の入ったものは与えないようにして、高たんぱくの良質のフードを与えてください。

副腎腫瘍

フェレットの副腎腫瘍は、腫瘍化して大きくなった副腎から性ホルモンが過剰に分泌されさまざまな症状をおこす、中年以降のフェレットによくみられる疾患です。

はじめに

副腎は腎臓の頭側に左右1つずつ2個ある、米粒大の臓器で、いろいろなホルモンを分泌している重要な器官です。
一般的に副腎は二層構造になっていて、内側は髄質、外側は皮質と呼ばれていて、それぞれ分泌するホルモンが違います。

【副腎髄質ホルモン】
カテコルアミン(アドレナリンなど)

【副腎皮質ホルモン】
ミネラルコルチコイド
グルココルチコイド
性ホルモン(男性ホルモン、女性ホルモン)

 

このうち、副腎腫瘍で問題となるのは性ホルモンです。

原因

中年齢(3歳)以降、片方または両方の副腎が腫瘍化して大量の性ホルモンを分泌することで、さまざまな症状が発生します。
副腎腫瘍のフェレットのうち、どちらか一方の副腎が腫瘍化しているのは約70%で、両側副腎が腫瘍化しているものは約30%あります。
腫瘍には病理学的に3種類あり、過形成、腺腫そして腺癌に分類され、このうち腺癌は悪性です。
なぜ、フェレットに副腎腫瘍が多いかはまだはっきりわかっていませんが、幼少時の避妊去勢手術が要因となっているようです。

症状

進行性の脱毛

左右対称性で、、一般的に尾や腰から始まりますが、頭や背部が脱毛する場合もあります。

陰部の肥大(メス)

脱毛と並んでよくある症状です。分泌物が見られる場合もあります。

排尿障害(オス)

前立腺が肥大して尿道を圧迫します。

気性の変化

発情期のような行動をとったり、気が荒くなったりします。

身体をかゆがる

皮膚が、かさついたり、意味もなくかゆがったりします。

やせてくる

筋力が低下して、ふらついたりします。

乳頭が赤くなって目立つようになる。

重度の貧血

以上の症状はすべて必ずみられるわけではありません。排尿障害と貧血は生命にかかわる重大な症状です。

治療

腫瘍化した副腎を手術で切除する

もし腫瘍が一方の副腎で完全切除できれば完治します。しかし、手術できても、腫瘍が一定以上の大きさになると、周りの血管や臓器とくっついてしまい、完全摘出が難しくなります。
もし両側の副腎に腫瘍がある場合は、両方の副腎を摘出することはできないので、完治は困難となります。
手術時、確認しても左右どちらの副腎が異常なのかわからない場合があります。その場合は、確率が高く摘出しやすい左側の副腎を摘出します。
摘出した副腎は、病理組織検査に出して腫瘍の種類を確認します。当院では平均毎月2例の手術を実施しております。

体力の問題などで手術できない場合や、腫瘍が大きかったり両側の腫瘍で完全摘出ができない場合は、性ホルモンをおさえる薬を使用します。

しかし腫瘍が悪性の場合は、薬が効かない場合があります。薬は比較的高価で、生涯投与しなければなりません。
フェレットの副腎腫瘍に有効な薬剤はいくつかありますが、最も有効でフェレットに適しているものは、Leuprolerinで、1ヶ月に1回注射することで、ほとんどのフェレットに効果が現れます。国内では、人間用のものが販売されていますが、保存上の問題で効果は不十分です。当院ではフェレット専用に処方されたものを海外から直接仕入れて使用して良好な成果をあげています。現在のところ、フェレットの副腎疾患に対して確実に効果を発揮するのはこのLeuprolerinだけですが、その他カソデックスやArimidexも有効です。犬の副腎疾患で使用されるOP-ddd(オペプリム、ミトタン)は、性ホルモンを抑えるのに十分でなく、副腎組織にダメージを与える可能性があるので、フェレットでの使用は好ましくありません。

予後

腫瘍が完全に摘出できた場合

手術後数ヶ月で症状が改善して完治します。しかし、残っている副腎が腫瘍化して再発する場合もあります。

薬による治療の場合

効果が現れれば、症状は完全になくならなくても病気の進行を止められるので、数ヶ月~1年以上は良好に経過します。
薬の効果が現れない場合は、病状は進行しますが、進行のスピードは個体差があり、悪性か良性かでも違いますが、各症状が悪化して、やせて貧血をおこします。腫瘍が大静脈を圧迫するようになると足腰が立たなくなってきます。
オスは前立腺が肥大して排尿困難で腎不全をおこして死亡するか、前立腺から感染が全身に広がって衰弱死する可能性があります。
メスはやはり、重度の貧血や陰部から感染が広がって敗血症をおこして衰弱死する可能性があります。

リンパ腫

リンパ腫はフェレットによく発生する悪性腫瘍です。はっきりとした原因は不明ですが、細菌はウイルスの関与が指摘されています。一般的に腫瘍は高齢の動物に発生するものですが、リンパ腫は若いフェレットにもよくみられます。2歳以下の若いフェレットでは進行がはやく、短期間で急激に衰弱して死に至る傾向にありますが、高齢のフェレットでは慢性経過をとることが多く、食欲不振、不活発、体重減少などの症状を周期的に繰り返しながら徐々に衰弱していきます。
多頭飼いの場合は、リンパ腫のフェレットを他から隔離することが賢明です。

症状

症状は、腫瘍が発生した場所によって異なり、多くのフェレットでは長い間症状が表面化せずに経過するため、早期での診断が難しい場合があります。胸腔内に腫瘍があれば咳や呼吸困難をおこします。脾臓が腫大すると腹腔内を圧迫して食欲が低下して不活発になります。また、各リンパ節が腫れることがあります。腸が侵されると慢性の下痢が続きます。

  • リンパ節が腫れる
  • 体重が減る
  • 寝ていることが多くなる
  • 食欲がなくなる
  • 呼吸困難
  • 慢性の下痢
  • 後ろ足の力がなくなる

治療

治療は主に投薬によって行いますが、効果は腫瘍の発生した場所や臓器、進行度によっていろいろですが、一般的に完治は非常に困難です。当院では2005年タフツ大学報告の治療法で良好な成果をあげています。
脾臓が腫れている場合は、摘出することで投薬の効果も高くなります。その他、状態に合わせた治療を行って、強制給餌で体力の低下を防ぎます。

老齢で慢性化したものは、投薬によってかえって死期を早めてしまう場合もあるので、治療を始める時に十分な検討がなされなければなりません。

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