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来院動物の3割がうさぎさんです。

みやぎ小鳥のクリニック(仙台市)

年間約3,000件の小鳥の診療実績があります。

犬のアレルギー性皮膚炎

アレルギー性皮膚炎のワンちゃんが増えています!!

がんの免疫療法(BRM)

身体に負担をかけることなく、症状の緩和をもたらす治療法

みやぎ小鳥のクリニック(仙台市)

http://仙台小鳥動物病院.com/ 



 


◇みやぎ小鳥のクリニック◇

 はらのまち動物病院は鳥類部門を独立させ、より専門的な治療を提供すべく、「みやぎ小鳥のクリニック」を開設いたしました。 http://仙台小鳥動物病院.com/




さまざまに彩られた美しい毛色、優美で上品な姿、人の心を和ませるさえずり、人の言葉をまねたおしゃべり、小首を傾ける愛らしいしぐさ・・・・・小鳥たちは、遠い昔から私たち人間にとって、身近で親しみやすい動物でした。
 近年では、住宅事情で犬や猫が飼えない代わり、小さく手軽なペットとして小鳥の魅力を再発見した方々も多いのではないでしょうか。
 しかし、一面では小鳥の飼育のほうが、犬猫たちより難しいともいえるのです。その小ささ、繊細さゆえに、発病すると急速に衰弱してしまいますし、家の中やかごの中でさえケガを負いやすいからです。それに育て方にもこまやかな配慮が必要です。
 病気で来院する小鳥の7割は飼い主の育て方自体に問題があるといっていいでしょう。
 どうしたら丈夫で性格の良い小鳥に育てられるのか、また病気やケガをさせないように何に気をつければいいのか・・・。これから小鳥を飼う方、また現在飼育中の方にも知っていただきたい大事なポイントをまとめてみました。
 これを熟読すれば、ほか残りの飼育本は一切必要ありません。何度も読み返して、愛鳥の体調が優れないときには、何がいけないのかを考えてみましょう。


■過保護はダメ■

 まず、ペットショップでヒナを買う場合、チェックするのは頭、脚そして体重。人間同様、頭が大きく脚は太く、ずっしり重い子が健康優良児です。
 ヒナを入手したら、大人のえさをかごの床にまいて見ます。ヒナのうちは湿ったアワ玉しか食べられないと思っている方が多いようですが、生後2週間にヒナでも、皮付きのえさが食べられます。ヒナ鳥用のえさはさし餌として直接与え、かごの中には入れません。えさ袋(そのう)が充分ふくらむまで与え、空っぽになってから次のさし餌を与えます。そのうに餌が残ったままさし餌をすると、発酵したり(サワークロップ)、カビ(カンジダ)が繁殖する原因となります。そして生後1ヵ月半くらいで100%大人のえさに切り替えるのが理想的です。いつまでも湿ったさし餌を与えていると、そのう内にカビが発生しやすくなります。特にオカメインコのような甘えっ子の鳥種は、心を鬼にして接する心がまえが必要です。
 幼鳥は高い確率で、カビや寄生虫を保有しているので、まず健康診断を受け、早めに駆除しておきます。また、人間にも感染する可能性があるオーム病の検査も可能になりました。




■スボラもダメ■

小鳥の生活面に関しては、なにより清潔を心がけてください。餌は、減った分を足すのではなくて、少なめに与え大方食べ切ったところで、容器を水洗いして新しい餌を入れます。水は毎日たっぷり与えます。床の掃除も大切な日課です。
 巣をかごに入れるのは巣引きのときだけです。それ以外は設置してはいけません。発情が誘発されてホルモン異常をおこしてしまいます。鳥にとって巣は「家」ではなく「分娩室」なのです。また、鏡やおもちゃ類もホルモンに異常や婦人科系の病気を起こす要因となるので設置してはいけません。
 日光浴は鳥の健康維持にとても大切です。窓ガラス越しではなく、直射日光が必要ですが、盛夏の炎天下は避けましょう。
 小鳥の羽は特別の事情がない限り切らないようにしましょう。羽を切ったために、かえって鳥たちが危険な目に遭うことも多いのです。切るときに血管まで傷つけて出血したり、ふとしたはずみで屋外へ出てしまった時も、うまく飛べないために車にぶつかったり、猫につかまったり・・・。
 日頃注意を怠らない一方で、万が一外に出てしまっても、たくましくどこかで生き延びる鳥に育てるおおらかさも、飼い主には必要なのです。




■親の気持ちをもって■

 さて、いくら100満点に近い飼い方をしていても、小鳥たちが病気にかかることもあります。その時、病気を治すためには、その症状がいつから始まったのか、どんな経過なのかが重要です。そのために、飼い主は、日頃から愛鳥をよく観察して健康状態に気を配る必要があります。
 家族の一員でもある鳥の健康状態(体全体、羽毛、くちばし、糞など)を熟知し、毎日チェックすることは飼い主の責任といえます。
 ところが、わざわざ鳥を病気にするような飼い方をしている人も多いのが現実です。といっても、これは、飼い主さん本人のせいばかりでなく、これまで飼鳥の生態や正しい飼育法についての情報が少なかったためでもあるのですが・・・。
 ケガにしても、飼い主の不注意から起こるものが少なくありません。当院にも、人に踏まれた、ドアに挟まれた、掃除機に吸い込まれた、鍋に飛び込んだ・・・などなど人為的な被害に遭った小鳥たちが頻繁にやって来ます。
 小鳥をかごから出して、部屋の中かを自由に遊ばせるのはとても大切なことです。でも鳥たちは小さい上に翼があって、思わぬところに行くことがあります。事故を防ぐためには、人間の赤ちゃん以上に注意が必要。かごから出す時間と場所を決めて、目を離してはいけません。私たち人間にはなんでもない物が、小鳥たちには思わぬ凶器になってしまいます。「人間とペット」という視点ではなく、親の気持ちになって接することが大事なのです。




■神経質にならないで■

ここまでいろいろな注意点をあげてきましたが、あまり神経質になるのも考えものです。飼い主が始終小鳥の健康状態を気にしてかごをのぞいていると、小鳥も神経質で落ち着かない性格になってしまいます。これは小鳥に限らず犬猫を飼う場合、そして私たちが子供を育てるときも同じですね。小鳥を飼う動機は、鳴き声をたのしむため、言葉を覚えさせるため、手に乗せて親しむためと人によってそれぞれでしょう。初めて小鳥に接するので、比較的世話が簡単な種類を選びたいというのであれば、セキセイインコや文鳥が適しているかもしれません。セキセイインコのオスならおしゃべりを覚えるし、どちらも巣引きさせてかわいいヒナたちを見ることができます。
 犬や猫たち哺乳類に比べて、小鳥は感情表現が少ないと思われがちですが、それはただ目立たないだけ。犬、猫、小鳥をいっしょに飼ってみると、外出から帰ってくる飼い主の足音をいち早く聞きつけ、喜びの反応を示すのは小鳥だということがわかるはずです。それに、気が強く、目を三角にして年中怒っていた若いメスの鳥が、好みのオスとつがいになったとたん、やさしい性格に大変身、などという例もたくさんあるのです。
 小鳥も愛情を持って適切な世話をすれば10年以上一緒に暮らせます。ただかごに入れて鑑賞したり、鳴き声だけを尊重するのではなく、生活を共にする家族として、もう一度新しい目で見つめなおして見ましょう。




◇小鳥を健康で長生きさせる必要条件◇

1.えさ
 殻つきえさを主食として、青菜とカルシウム食品を必ず与えます。えさは、足したり、残ってるのを捨てて入れ替えるのではなく、ある程度食べきってから入れること。

2.飲み水
 新鮮な水を毎日たっぷり与えます。夏季は1日2回換えて雑菌の繁殖を予防します。青菜を食べない小鳥や体調のすぐれない時は栄養剤を混ぜてあげます。

3.日光浴
 紫外線は体内でビタミンDをつくり、羽毛の殺菌をしてくれます。必ず直射日光を当てます。ガラス越しの光は、紫外線が弱くなるので効果が低くなります。天気がよく、風があまり強くない日はできるだけ日光浴をさせます。

4.保温
 小鳥は急な温度変化に弱いので、冬の初めや体調のすぐれない時は保温に努めます。特に、羽毛が逆立って体が膨らんでいる時は早急に30℃程度に保温しなければなりません。

5.環境
 早寝早起きの習慣をつけます。夜は、覆いだけでは真っ暗にならないので、部屋を移して眠らせます。また、たばこの煙や蚊取り線香(電気式も含む)も体に害を与える場合があるので注意します。


◇小鳥の食事◇

動物が健康であるためには、飼育環境と食事内容がその動物に適しているかどうかが重要です。特に小鳥のような体重が100gにも満たない小鳥にとって適切な食事内容は健康を維持するためにとても重要です。
 基本的に主食(種子配合またはペレット)と副食(青菜と鉱物飼料)で十分です。それ以外のものは何であれ健康を害する恐れがあります。

●配合飼料
 現在多くの商品が市販されています。ぱっと見はみんな同じように見えるかもしれませんが、中身は全然違うのです。同じようなものだからといって安易に価格の安いものを選んでいませんか?何が違うかというと、殻つきかムキ餌の別、種子の配合割合、添加物、着色剤の使用などです。
 殻については、できるだけ殻つきを与えることをお勧めします。まず栄養価が高いこと、そして「殻をむく」という鳥本来の習性を行うことは、生理的にもいい影響を与えます。
 配合割合は、小型のフィンチ類とインコ類ではヒエ:アワ:キビが夏季7:2:1、冬季6:2:2が最適です。しかし、市販されているえさのほとんどは、この割合でないばかりか、嗜好性を上げるために、カナリーシードや麻の実、ニガーシードなどの高脂肪・高カロリーの種子を配合しているため、肥満や脂肪肝などの原因となっています。
 抗生物質や防虫剤、着色剤の使用は論外でしょう。しかし、ほとんどの製品には、使用や薬品の種類は明記されていません。製造年月や消費期限さえ記されていないものもたくさんあるのです。このような餌を常食している小鳥は、病気にかかりやすいだけでなく、病気になった時の治癒力が弱く、悪化しやすい状態にあります。
 はらのまち動物病院では、飼料を輸入元から直接仕入れて、最適な配合をした小鳥の餌を用意しています。もちろん無添加・無着色です。あなたの愛鳥の健康管理にお役に立てるものと思います。

●ペレット
 紫外線は体内でビタミンDをつくり、羽毛の殺菌をしてくれます。必ず直射日光を当てます。ガラス越しの光は、紫外線が弱くなるので効果が低くなります。天気がよく、風があまり強くない日はできるだけ日光浴をさせます。

●青菜
 配合飼料では不足しがちなビタミンを補うために必ずあたえてください。小松菜、大根の葉、たんぽぽの葉などが適しています。キャベツやレタスは、水分が多く、ビタミン含量が少ないので適していません。また、グリーン紛や葉緑素フードなどの人工的な栄養剤は与えてはいけません。

●鉱物飼料
 カルシウムを主に各種ミネラル源として重要です。イカの甲を乾燥させた「カトルボーン」が最適ですが、無着色のボレー粉でもいいでしょう。緑色に着色されたものは与えてはいけません。塩土は、ミネラルの補給に役に立ちますが、塩分が多いために、食べ過ぎると、腎臓に負担がかかるので、特に高齢の鳥には注意が必要です。




■健康診断■

その体の小ささゆえに、小鳥は病気になると体力の消耗が早く、治療が遅れれば落鳥してしまう可能性があります。犬や猫のように、症状が出てから病院に行くということでは、病気の発見が遅れたり、治癒困難となりかねません。小鳥を長く飼うには、日常の健康管理と定期的な健康診断が不可欠です。病気にならないような飼い方と、早期発見・早期治療、これが最も大切です。

●推奨される健康診断
小鳥を入手した日:身体検査、そのう検査、糞便検査、オ-ム病クラミジア検査、(PBFD検査)
4歳未満:6ヶ月毎に身体検査、そのう検査、糞便検査
4歳以上:上記+X線検査、または血液検査

●当院の健康診断
血尿で発見されることが多いですが、尿結石が存在しても無症状の場合が多く、X線検査で偶然発見されるケースも少なくありません。尿結石が尿道につまってしまうと食欲元気の低下や、排尿困難による痛みのため背中を丸めたり歯ぎしりなどの症状がみられることもあります。

一般健康診断
身体検査(体重、栄養状態、食事内容、飼育環境、羽毛・皮膚、蝋膜、鼻孔、目、口腔
脚、総排泄口)、糞便検査、そのう検査      料金:2,410円(初診2,940円)

クラミジア感染検査
精度の高いDNA検査。外注のため結果まで約2週間要します。 料金:6,510円
治療等で断を急ぐ場合には520円追加で迅速検査が可能です。

血液検査
首の静脈より微量の血液で可能なため、ほとんど体への負担がありません。身体検査ではわからない内科機能の異常が見つかります。料金:6720円

上記以外のオプション検査
X線検査:4510円 各種感染症DNA検査:6,720円(パチェコ病、BFD、マイコプラズマ、サルモネラ、カンジダ、アスペルギルス、クリプトコッカス) 雌雄判別DNA検査:8000円

健康診断希望の場合は、ケージを3日ほど掃除をしない状態で来院ください。
来院時に希望の検査内容をお知らせください。



■小鳥の診療について■

 小鳥も病気になった時には、犬猫と同じように、各種検査に基づいた治療が行われます。基本的な治療方法は他の動物と同様ですが、動物学的な特徴や、体の小ささゆえの難しさがあります。そのなかで、常に最善の治療法を検討する必要があります。 当院では年間におよそ2,000件の小鳥の診療実績があります。
 治療は主に内科的なもの(投薬中心)と外科的なもの(手術等)にわけられます。小鳥の病気の治療では、食事管理や内服薬、注射を含めた内科的な治療が大半を占めますが、各種腫瘍やメスの繁殖障害(婦人科系)に関連する病気では、手術による外科的治療が選択される場合があります。これらの治療はすべて、X線検査(レントゲン)、エコー検査、血液検査などの結果を参照して、常に慎重に決定されなければなりません。

●検 査
 どのような病気でも、検査なしに治療が行われることはありません。現在の身体の状況を把握し、最適な治療のために、各種検査は欠かすことができません。ただし、いつでも、必要かつ最低限でなくてはいけません。小鳥の診療で行われる検査には、視診、聴診、触診、皮膚検査、そのう検査、糞便検査、尿検査、X線検査、エコー検査、各種感染症検査があります。

視診:汚れや脱羽、皮膚の状態など外皮系の異常や、蝋膜の色、呼吸状態、姿勢などから、大まかな体の異常を推測します。

聴診:主に心拍と呼吸音を聞くことで、循環・呼吸器の異常の有無を確認します。

触診:そのうや腹部を触って、採食状態や異物の有無、腹腔内臓器のはれを確認します。

皮膚検査:真菌やダニの検出が可能です。

そのう検査:そのう液を採取して顕微鏡で調べます。真菌や細菌、寄生虫の感染などが確認できます。

糞便検査:簡単な検査ですが、たいへん重要です。排泄物は、その時の体の状態を的確に反映しています。大きさ、色、臭い、消化性、出血、寄生虫や真菌の感染を調べることができます。

尿検査:鳥類の尿検査は、信頼性があまり高くありませんが、量、比重、糖、蛋白を確認することで、診断の材料とすることができます。

血液検査:他の検査で、診断が不確定の場合は、微量の血液を採取して調べることで、身体の状況をくわしく調べることができます。内科機能を調べるには、他のどの検査よりも精度が高いですが、採血量が限られているために、毎回行われるものではありません。体の小さい小鳥から採血することを危惧される飼い主さんもおられますが、重度の肝臓病や衰弱がなければ、犬猫同様安全に行うことができます。

X線検査:体内臓器の大きさや形、位置を確認するのに大変重要な検査です。血液検査と組み合わせて行えば、多くの病気の診断が可能になります。呼吸困難な症例を除けば、どのような個体にも、体への負担がほとんどなく行えるので、大変有用な検査です。

エコー検査:超音波を利用して、体内(主に腹腔)を観察することができます。人では妊娠診断でよく使用されています。小鳥では一定以上の体格が必要ですが、X線検査では確認できない臓器の内部も観察することができます。また、X線のような被爆の恐れもないために、小鳥にも、検査を行う人間にもやさしい検査といえます。

感染症検査:体の異常が、感染症(伝染病)が原因である可能性がある場合に行われます。特にひな〜幼鳥ではよく行われます。鼻汁や糞、血液を検査センターに送って調べることができます。小鳥によく見られる感染症にはクラミジア(オウム病)、PBFD、アスペルギウス、マイコプラズマなどがあります。

●治 療
 以上の検査で、病気が確定診断されたら、いよいよ治療が開始されます。まず、栄養状態に問題があれば、食事内容の改善を行います。治療は入院か通院か、手術か、投薬か、投薬なら注射か内服か、そしてその種類は?などが吟味されます。

注 射
確実に効果を得ることができるため、即効性を期待したい場面や、鳥の性質上内服が困難な場合に使用します。1日に数本の注射なら問題なく行うことができますが、体への負担を考慮すると連日の複数の注射は、避けることが望ましいでしょう。

内服薬
餌を食べていて、著しい衰弱がない場合は、通常は自宅での投薬が主な治療となります。内服薬は、直接口から飲ませるか、飲み水に混ぜて与えることができますが、どちらの方法も一長一短があるので、薬の性質や小鳥の性格を考慮してどちらが適しているかを判断します。
直接与える方法は、きちんと与えることができれば効果が大きいのですが、まず鳥が人馴れしていることが条件となります。また、体を片手で持って、頭を動かないようにおさえることが大事ですので、多少の技術が必要となりますし、小鳥の性格によっては、口に入れられた薬を飲み込まない場合があります。
飲み水から与える方法は、通常の飲み水に薬をよく溶かして、鳥に自由に飲ませることで投薬できるので、誰にでも簡単に小鳥に薬を与えることができます。一方、飲水量によって投薬量が変動してしまう欠点があります。小鳥が1日に飲む水の量の標準から換算して投薬量を決定しますが、水をたくさん飲む場合には、薬も多く、水をあまり飲まない場合は、効果が十分でない場合があります。

●小鳥の手術
 小鳥の体に異常があり、検査の結果、手術が必要と診断される場合もあります。手術による治療が選択されるケースには次の場合があります。

・慢性の卵管疾患で、内科療法で改善がみられない症例
・体表部の腫瘍
・内科療法に反応しない卵塞症(卵づまり)
・腹壁ヘルニア

やはり、症例数としては、卵管摘出手術が圧倒的に多いと思われます。
手術が必要と診断されたら、次に、手術が可能かどうかを、リスクを含めて慎重に検討されます。飼い主と獣医師によって、十分な時間をかけて最終結論を出さなければなりません。ひと口に手術といっても、難易度、危険度はさまざまですので、症例ごとに、年齢、体力、治癒の見込み、危険度などを考慮して決定します。
手術を行うことが決定したら、最終チェックとしての術前検査を行って、手術に備えます。

・麻 酔
手術を安全に行うには確実な麻酔が不可欠です。小鳥の手術のリスクのほとんどは麻酔といっても過言ではありません。通常は、ガス麻酔を酸素に混合して吸入することで全身麻酔をかけます。小鳥に使用する麻酔薬は、安全性も高く、毒性も低いのですが、難しいのは深度の調節です。深度というのは、麻酔による眠りの深さですが、深すぎると効きすぎて危険ですし、浅すぎても痛みを感じて動いてしまうので手術が困難です。麻酔の深度はダイヤル式で簡単に調節できるので、手術中には、呼吸などの様子をよく観察しながら必要に応じて調節する必要があります。

・手 術
手術は心電図、呼吸状態を監視しながら慎重に進めます。他の動物で使えるモニター機器も小鳥には使えないものも多いので、慎重な観察と経験がものをいいます。手術中に十分な注意が必要なのは、出血です。出血さえコントロールできれば、手術は成功したも同じです。いかに出血をおこさないか、いかに止血するかで手術の成否が分かれてしまいます。体重35gのセキセイインコでは、一滴の出血でも無視することはできません。
 
・術 後
小鳥は一般的に術後回復が早く、短時間で止まり木に止まることが可能となりますが、しばらくの間は、保温、酸素吸入を行って、手術部からの出血に気をつけます。




■PBFD■

PBFDは羽毛の脱落や変形など主に外皮系に症状をあらわす治癒困難な感染症です。

●PBFDの原因
サーコウイルスの感染による

●PBFDの症状
 慢性感染による症状が多くみられ、全身あるいは部分的な羽毛の脱落、羽毛の変形、羽軸内出血などがみられます。免疫低下による二次感染を起こしやすく、慢性の下痢がよくみられます。急性感染の場合には羽毛の異常が発現する前に短期間で多くが死亡します。

●PBFDの診断
 PBFDであるという診断は症状からだけでは確定できません。臨床症状に加えて行われるその他の診断法には1病理組織学的検査、2病原学的検査、3血清学的検査、4遺伝子学検査があります。このうち、当院では、検出率が最も高い遺伝子検査によって診断を行っています。遺伝子検査は、材料となる血液、羽毛、糞便からDNAを回収して遺伝子を検出するもので、簡便かつ精度の高い検査法です。

●PBFDの治療
 現在のところ、PBFDに罹患した鳥に対する治療法は確立していません。飼料の改善、ビタミン・ミネラル補給などの食事療法と、強肝剤およびプロテイン製剤が有用で、さらにウイルス感染治療薬としての免疫賦活の使用が効果を表す場合もあります。

●PBFDの予防
慢性感染による症状が多くみられ、全身あるいは部分的な羽毛の脱落、羽毛の変形、羽軸内出血などがみられます。免疫低下による二次感染を起こしやすく、慢性の下痢がよくみられます。急性感染の場合には羽毛の異常が発現する前に短期間で多くが死亡します。

●PBFDの症状
 PBFDは感染力が強い病気です。感染経路は、羽毛に由来するフケや糞便などの排泄物を介していると考えられています。また大型のインコやオウムだけでなくセキセイインコなどの小型のインコにも、比較的容易に伝播します。したがって水平感染を防ぐ意味でも、自分の鳥を他の鳥達と接触させないことが賢明だと思われます。
 もし検査の結果、飼い鳥がウイルス陽性であることが判明した場合、病鳥を他の鳥と隔離することも必要となるでしょう。また、病鳥を触った人の手からウイルスが伝播することも考えられますので飼い主さんは気をつけてください。
 新たにペットショップで小鳥のヒナを購入した場合は、まず最初に動物病院で健康診断をうけ、その時にPBFDウイルスの検査もお願いするといいでしょう。





■クラミジア■

●クラミジア感染症は人獣共通感染症
 人のオーム病は元来鳥類のクラミジア感染症で、全年齢のすべての鳥種に感染し、全世界で発生がみられています。 
 オーム病はオーム病クラミジアを病原体とし、人に感染した場合は、持続性の微熱などの風邪のような症状や肺炎などの呼吸器症状をおこします。感染症新法では、第四類の全数届出疾患に指定されています。2001年11〜12月に島根県の松江フォーゲルパークで来園者と職員の17人が鳥からオウム病に集団感染した例は記憶に新しいところです。
 輸入鳥や国内繁殖の鳥の30%以上がクラミジアを保有しているという報告があります。人のオウム病は軽いものも含めると年間に約300〜3000例発生していると推測されています。

●鳥のクラミジア感染症
 慢性感染による症状が多くみられ、全身あるいは部分的な羽毛の脱落、羽毛の変形、羽軸内出血などがみられます。免疫低下による二次感染を起こしやすく、慢性の下痢がよくみられます。急性感染の場合には羽毛の異常が発現する前に短期間で多くが死亡します。

●PBFDの診断
症状
感染してから発病までの潜伏期間は数日〜数週以上で、症状を表さない不顕性感染や持続感染も珍しくありません。発病した時の症状は、羽毛の粗造化、体温低下、震え、昏睡、結膜炎、呼吸困難、鼻炎、衰弱、脱水、黄色〜緑色便、水様便などで、死亡することもあります。
 
診断
 難治性の呼吸器症状から推測できますが、糞便や血液から遺伝子を検出することで確定診断しています。
 新たに鳥を買い始めたら、まず検査することをおすすめします。

治療
 クラミジア症の治療は困難で、感染した鳥を完治させるためには30日以上の長期間の治療が必要です。治療はテトラサイクリン系の抗生物質が有効で、その他対症療法や、蛋白質、ビタミンの強化等栄養療法が必要ですが死亡することもあります。

●人のクラミジア感染症(オーム病)
 人が感染すると、軽い場合は微熱と倦怠感などの風邪によく似た症状が続き、ほとんどの場合は自然に回復しますが、老人等の体力のない人が感染すると肺炎により死亡することもあります。本病の潜伏期間は通常1〜2週間です。突然の高熱で始まることが多く、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛、関節通などがみられます。病態は上部気道炎の軽度なものから劇症肺炎までさまざまです。成人に発病することが多く、小児には少ないとされています。
 新たに鳥を飼い始めた後に、なかなか治らない風邪のような症状がある場合は、一度受診されることをおすすめします。
 どんなに小鳥が可愛いくとも、顔を近づけ過ぎたり、口移しでえさを与えたり過度な接触は、禁物です。




■マクロラブダス症(AGY,メガバクテリア感染症)■

AGY(Avian Gastric Yeast)は真菌(いわゆるカビ)の一種です。最近までメガバクテリアと呼ばれていました。1982年にアメリカで発見され、現在では世界中で発生がみられています。
多くの鳥種で感染が確認されていますが、最も問題となるのはセキセイインコで、急性に死亡する例も少なくありません。マクロラブダスは主に胃に感染し、さまざまな原因で小鳥の免疫が低下すると増殖して、嘔吐や未消化便などの消化器症状を示しながら痩せ衰えていきます。

●原因
 ヒナの時期に親鳥から感染を受けたものがほとんどと思われます。
ペットショップで購入した場合は、環境の変化によるストレスで発症するケースがよくあります。
すでに世界中に蔓延していて、日本でもAGYのいないブリーダー(繁殖元)を探すのは困難です。

●診断
糞便を顕微鏡で観察して、AGYを発見します。

●症状
 健康な個体は、免疫力でAGYの増殖を抑えているため、無症状で経過することがほとんどですが、ストレスで免疫力が落ちた場合や、他の病気の経過中に合併症として発病することがよくあります。発病した場合、急性型では、元気な鳥が突然嘔吐や吐血を示し、体を膨らませて数日以内に死亡します。慢性型の場合は吐き戻しや未消化便・下痢便などの消化器症状を表しながら徐々に痩せていきます。体重が25g以下になると予後不良となることが多いです。

●治療
 検査でAGYが発見され次第、抗真菌薬の注射と内服薬を投与します。
内服薬のみでは、生き残った菌が耐性化するおそれがあるので、できるだけ注射による投薬を行います。投薬は、1週間おきの検査で菌が完全に消失するまで続けなければなりませんが、通常は4週間の治療で完治します。
 投薬治療を行って、糞便に菌が確認されなくなっても、症状が持続する場合は、すでに前胃粘膜の上皮化生や癌化がおこっているために、致命的となるケースも少なくありません。

免疫力を上げるため保温や、栄養補給も重要です。
 AGYはその他の寄生虫と混合感染している場合も多く、重症化しやすいため、同時に駆虫薬を投与することも重要です。
AGY感染を予防する方法はありませんが、ヒナ購入時の検査、そして定期的に健康診断をうけて、AGYが見つかったら症状がなくても投薬することが一番の予防方法といえます。
AGY感染症には、まだまだ不明な点が多く、今後それらが解明されるのが期待されます。




■おなかがふくれた!!■

 「おなかがふくれた」と言って病院に連れてこられる小鳥が後を絶ちません。どんな理由であっても「おなかがふくれる」状態は重大な異常で、」病気が進行していることを示しています。 ●原因 当院で多い順に、婦人科病、発情、肝臓病、腸炎、精巣腫瘍 ●検査 血液検査、レントゲンや超音波画像診断で原因を調べます。



■卵巣・卵管疾患■

誤った飼育法が原因で、性ホルモン異常から卵巣・卵管の慢性病や、代謝障害、卵塞症などの「婦人科系の病気」が多発しています。慢性化したものは、完治が非常に困難ですし、生命に関わる場合も少なくありません。したがって、予防のために、適切な飼育管理が重要となります。

●性ホルモン異常を引き起こす環境

□夜遅くまで明るかったり、音がしている。
鳥類は、日周期(日の出、日の入時刻の変動)によって、体内環境がコントロールされている(長日環境で発情する)ので、できるだけ早く、暗い環境に置いてあげます。毛布等で覆うだけでなく、電気を消して真っ暗にする必要があります。また、テレビや話し声などの音も、睡眠の障害となり、体内環境の撹乱の要因となります。

□ケージ内に巣(箱)を設置している。
これは、高率で、性ホルモン異常をおこす要因です。ほとんどの動物は、育児のために発情期にだけ巣を作ります。自分が住むために巣をもつ動物種はごくわずかです。つまり、動物にとっての巣は、「家」ではなくて「産院」または「育児室」なのです。鳥達にとっても同じで、発情期が来ると、せっせせっせと巣作りを始めるのです。巣があると、体内環境が発情し産卵する状態になり、その状態が続くと、過産卵や慢性の卵管疾患になってしまうのです。

□おもちゃを設置している。
すべての、鳥のためのおもちゃが性ホルモン異常をおこす可能性があるので、どんなものでも設置すべきでありませんが、特に問題があるのは鳥の形の模型と鏡です。ブランコは鏡がついていないものを使用します。中には、止まり木やブランコでさえも、問題となる場合もあります。体やおしり、嘴をこすりつけている場合は、それ自体が発情の対象となっているので除去します。

□放鳥する時間が長い。
ケージから出ている時間が長ければ、必然的に人との接触が増えます。スキンシップはとても大切ですが、適度にしないと発情を促してしまいます。飼い主の指や足先(特に爪)に反応する場合が多いようですが、注意が必要です。また、室内には、発情の対象となるものも多く、それらとの接触時間も制限すべく、放鳥は毎日1時間以内にしたいものです。

●性ホルモン異常の兆候と卵巣・卵管疾患の症状

□下腹部が膨らむ
性ホルモンの異常が持続し、卵管炎のために卵管が腫脹したり、卵性腹膜炎により腹水が貯留すると下腹の膨満がみられます。すぐに治療を開始しなければならない状況です。

□糞が大きくなったり、切れが悪くなる。排泄口付近が糞で汚れる。
卵巣腫瘍や腫脹した卵管によって腸が圧迫されて便通が悪くなっている状態です。

□過産卵
発情が持続することで、交尾せずに無精卵を生むようになります。過産卵によって骨質が弱くなって脚弱症状や骨折、卵塞症(卵づまり)をおこす危険があります。

●治療と管理
性ホルモンの異常や発情持続があるものの、卵巣・卵管に大きな異常がみられない場合は、環境を改善することで管理可能な場合が大半です。X線検査等で卵管や卵巣に変化が確認された場合は、抗ホルモン剤を投与して性ホルモンを抑えますが、慢性化したものは長期に渡って(一生涯の可能性もあり)投薬を続けなければならない場合が多いものです。



■卵塞症(卵づまり、卵秘)■

お腹の中に卵があるのに、産卵できずに詰まってしまった状態です。この状態が続くと、体力消耗や排便障害から、生命に危険を及ぼす可能性があるために早急に治療を始めなくてはなりません。年中発生がみられますが、特に急に冷え込む秋から冬場に多く起こります。難産型と停滞型があります。

●原因
 持続発情による過産卵、カルシウムやビタミンの不足や寒さなどが発生要因と考えられます。 過産卵は、体内の組織のカルシウム量を減少させ、卵管が十分に収縮しないために、卵を排出でき なくなります。また、殻をもたない軟卵が作られて停滞してしまいます。卵が卵管内に停滞している時間が長くなると、過大卵となったり、卵殻が卵管粘膜と癒着してしまいさらに産卵が困難になってしまいます。

●症状
 難産型では、元気だった鳥が急に膨らんで動かなくなったり、カゴの隅でうずくまるような症状が見られます。水をよく飲むために水分の多い糞をするようになります。呼吸が荒くなり、体力の消耗が激しい場合は発生から1日で落鳥する場合もあります。
 停滞型は症状が軽く、お腹の膨らみが見られるだけですが、過大糞や排便障害から体力が低下し、卵管炎や腹膜炎などの重篤なの合併症を起こす可能性があるので、注意が必要です。

●治療
卵詰まりが判明したら、まずすぐに30℃に保温します。1日に1回35℃まで保温します。保温のみで産卵する場合もありますが、通常は以下の手順で処置が行われます。
 まずは、カルシウム剤や産卵誘発剤を注射します。これで90%は産卵します。注射で産卵しない場合には外科的な処置が必要となります。卵が排泄孔近くまで下りている場合は、用手にて卵の除去を試みますが、卵が上腹部に停滞している場合は卵管を切開する手術(帝王切開)を行う場合があります。




■吐き戻し■

小鳥の吐き戻し(吐出、嘔吐)は、一般的にみられる症状ですが、その原因は、発情時の生理的なものから胃癌などの重大な病気までさまざまです。愛鳥に餌の吐き戻しが見られる場合は、しっかりと原因究明を行うことがとても重要です。

●原因
 小鳥の吐き戻しの原因として最も多いのはやはり、発情における求愛行動としてのものです。1羽飼いの場合は、おもちゃや止まり木、ブランコなどを発情の対象とみたてて、そのう内の餌を吐き戻します。次いで多いのが前胃拡張です。メガバクテリアの感染や自律神経失調などが原因ですが、慢性化したものでは、すでに腺癌化している場合も少なくありません。また、甲状腺腫による吐出も日常的にみられる症状です。細菌や真菌感染によるそ嚢炎は一般的に思われている程多くはありません。またこれら以外にも吐出・嘔吐を起こす疾患は多岐にわたっているため、鑑別診断を慎重に行わなければなりません。

●症状
 原因を調べるには、そ嚢検査、糞便検査、X線検査が必須です。特に多くの情報を得ることができるX線検査は重要な手がかりとなります。検査が不十分のために、そうでない多くの症例が「そ嚢炎」と診断されています。これらの検査は、ほとんど鳥達に負担をかけずに行えるものですので、初診時に的確な診断を下すことが重要だと思われます。

●治療
 原因が確定されれば、その治療に入ります。 発情による場合は、まずは飼育環境の整備を行います。 嘔吐が慢性化している場合は、治療も困難で、長期間の投薬が必要ですが、それと合わせて体重の維持のための栄養管理や対症療法も重要となります。